出展アイテムを戦略的に選定し、ニーズと商機の掘り起こし
付加価値をアピールできる独自商品を出展
水戸という土地柄を背景にした清酒「副将軍」を代表銘柄とし、“副将軍の明利酒類”で知られる地酒の蔵元、明利酒類 株式会社。清酒タイプ、みりんタイプの調味料ならびに魚介類漬け込み用の調味液に惣菜メーカーからの引き合いがあったほか、香港、台湾との貿易商社から、輸出を前提とした梅酒、焼酎、料理酒等への引き合いがあるなど、4社と具体的な商談が始まりました。
また、地域の酒販・卸売等を経由するため直接納品ではないものの、都内および首都圏で店舗展開する5社以上の居酒屋、飲食店のメニューに「百年梅酒」の名が登場していることを、営業社員が踏査確認しており、出展が販路の拡大につながったと認識しています。
商談および拡販につながったのはいずれも清酒ではなく、茨城の特産品である梅やサツマイモを原材料とする梅酒や焼酎、独自に開発した調味酒、調味料などのオリジナル商品。出展の目的や、特徴的な製品を前面に出してアピールするという戦略を、担当銀行とあらかじめ打ち合わせしたうえで臨んだ成果です。
「酒メッセのようなイベントと異なり、バイヤーが求めているのは、飲み比べてうまい酒よりも、新しい商品展開やメニュー展開に生かせるような商材としての酒類です。それだけにコストへの視点も非常に厳しい。そこで単にコストパフォーマンスをPRするのではなく、当社の製品の付加価値をアピールすることに注力しています(小川眞幸相談役・談)」
ユーザーニーズに直接触れる貴重な機会として
同社が第2回から連続して出展している背景には、規制の多い酒類流通にあって、地方の蔵元が製品を実際に販売、利用するユーザー(酒販店や飲食店など)のニーズを直接吸収する機会が少ないという事情があります。フードセレクションは、製品の評価をバイヤーから直接聞いたり、実際の販売シーンをイメージしたりできる貴重な機会ととらえ、市場とのマッチングを図る場として活用しているのです。 同時に、「出展自体が銀行の信頼をベースにしているので、初顔合わせでも、即座に商談のきっかけとなる情報交換を行え、限られた時間を有効に使える(同相談役・談)」という点も、フードセレクションの大きなメリットと見ています。 一方、清酒「副将軍」をアピールするうえでも、重要な機会ととらえています。全国新酒鑑評会での入賞酒に、最も高い割合で使用されている酵母「M310」を生み出した蔵元として、酒造業界そのものの活性につながる新たなマーケットニーズとの出会いに期待を寄せつつ、今期の戦略を検討しています。
明利酒類 株式会社
担当銀行:常陽銀行
商品種別:飲料
出展商品:清酒、梅酒、リキュール等
本社所在地:〒310-0836 茨城県水戸市元吉田町338番地
URL:http://www.meirishurui.com/