笹だんご国内シェアNo.1。おいしさに真心そえて、創業80年の老舗和菓子メーカー「港製菓」
2014年から連続して「地方銀行フードセレクション」に出展している同社。
創業80年、新潟の銘菓である「笹団子」を中心とした、和菓子の商品開発、生産、製造、OEM、卸を行っています。
今回は株式会社 港製菓の代表取締役 高橋 裕之様にインタビューしました。
◆貴社について教えてください。
国内を中心に、海外15カ国にも提供
もともとは米菓から始まり、温泉の土産菓子製造をするようになりました。
その後、「日持ちの良いお菓子を作ってほしい」という声により、 新潟県産をはじめ厳選された米を主原料とした笹団子や大福などの生産を開始しました。
今では冷凍和菓子の製造がほとんどを占めています。
冷凍技術の進歩により、品質を保持し、添加物を加えることなく、安全に運べるようになりました。
その結果、国内を中心に、海外15カ国にも提供できるようになりました。輸出先はハワイ、欧米、アジア等、多くの外国の皆さまにも召し上がっていただいています。
◆海外での和菓子の状況はいかがでしょうか?
和菓子、笹だんごが好調
海外向けの商品は、当初は現地の駐在員に向けて作っていましたが、徐々に口コミでひろがり、さらには和食ブームの影響も受け、和菓子・笹だんごがウケているといった状況です。
現在では現地の方にもたくさん買っていただけるようになりました。
各国の食文化をリサーチし、それぞれの地域に合った最適な味を提案しています。
また、国内外の多くのお客様に召し上がっていただくためにも、徹底した衛生管理、品質管理のもと製造をしており、2014年1月には国際基準であるISO22000にも審査登録いたしました。
◆売れ筋商品・おすすめ商品を教えてください。
「手作業で真心こめて作った「笹だんご」。
売れ筋は「笹だんご」。団子のあんは100%自家製で、笹葉は、主に国内産の笹を使用しています。
人の手で真心こめて1つひとつい草で丁寧に巻いているんです。
このイ草で巻く作業は、「巻き子」という伝統職です。
技術と経験が必要で、若い人に継承していかなくてはならない伝統の作業です。
今後もこの技術を絶やさぬよう、継承していきたいと思っています。
また、材料のよもぎ、小豆もすべて国産です。合成保存料は一切使わず製造しています。
さらにこの「笹だんご」をブラッシュアップさせた商品として、四季の笹団子(春はさくら、秋は栗、冬は酒粕等)を製造しています。現在、弊社のホームページ限定で販売している「こしひかり笹だんご」もお客様のご要望から生まれました。
◆「地方銀行フードセレクション2015」に出展されていかがでしたか?
「チルド和菓子」が評判でした。
笹だんごをはじめ、定番商品も出品しましたが、新たに商品開発した「チルド和菓子」に力を入れ、展示しました。
(1)常温商品より日持ちする
(2)常温では販売できなかったホイップクリームを入れる商品等、新たな味を生み出せる
(3)チルド保存のため、保存するための甘さを調整するのではなく、商品に応じた適度な甘さを調整できる
など、常温の和菓子とは違った良さがあり、ターゲットも変わってくるのではないかと思います。 引き合いも多くいただき、最近ではOEM受注も増えています。
◆和菓子作りの今後
伝統ある笹団子の技術の継承、そして普及推進、和菓子業界繁栄を目指して。
和菓子自体、組合員も減っており、和菓子離れが進んでいるのが現状です。
若者たちが、お菓子作りの専門学校に行った場合、大半が洋菓子を作るパティシエを目指します。
和菓子がなくならないためにも、少しでも和菓子の商品開発をしたい企業があれば、OEMを進め、菓子業界を支えていきたいと思っています。
私たちは店舗を持っていないため、日本での販売は、百貨店の催事、郵便局ギフト、生協、スーパーとなります。今後も、伝統を継承し、お客様を笑顔にできる和菓子を作っていきたいと思っています。
株式会社 港製菓
担当銀行:第四銀行
本店所在地:〒950-0041 新潟県新潟市東区臨港町3丁目4609-9
業務内容:笹団子、ちまき、業務用和菓子(冷凍)
URL:http://www.niigata-minato.co.jp/index.shtml