第8回 株式会社小田急百貨店 深津 真吾氏インタビュー

小田急百貨店 深津さん

Chapter1  顧客は40~60代がメイン。お客様の要望にお応えしつつ商品を探しています。

-小田急百貨店のオンラインショッピングのターゲットを教えてください。

百貨店の通販サイトは、一般的な通販専門サイトとは顧客層が違うんです。IMG_9619

当社のお客様は、店舗にお越しいただいていたお客様がネットで商品を探されるケースが多い。百貨店ですから、顧客層は40代以上が中心となります。最高年齢は80代の女性ということもありました。

最近は「百貨店まで行きたくても行くことができない」という高齢の方の購買が増えてきました。ネットサイトでも百貨店に行ったような気持ちで楽しんで購入していただけるような商品を探しています。

また、お電話で「通販サイトで購入したい」というお問い合わせがあり、世間話をしながら、お電話でご注文の仕方をお伝えするということもよくあります。その際、こういう商品がほしいというご要望を世間話の中からお伺いすることもあります。このようなお客様の声を大切にしながら、商品を探しています。

Chapter2 想いがつまったストーリーを持っている商品を、全国のお客様に発信したい。

-地方の商品の魅力とは?

地方の商品は、想いがつまった独自の商品が多いですよね。それは商品の差別化にもつながると思います。株式会社 小田急百貨店 深津 真吾氏

オンラインショッピングの利点は「全国各地のお客様がどこにいても商品を見て、購入することができる」ということ。一方で、その商品を百貨店のように直接手にすることができない、試食ができないという課題もあります。

いかにして「そのメーカーさんの想いをお伝えすることができるか」を考え、オンラインショッピングサイト内に、『きまじめバイヤーのグルメ放浪記』というブログをつくり、そこで商品をご紹介しています。

どんなに味が良くても画像だけだと、魅力が伝わりづらい商品ってあると思うんです。それをブログを通して、商品のストーリーや特長等をご紹介することで、魅力が伝わる商品が日本全国には溢れています。

例えば以前、北海道の奥尻島にある、ワインに出会いました。

農業生産法人「株式会社奥尻ワイナリー」が日本の離島で初めて作りました。

1993年に北海道南西沖地震が発生し、津波によって漁業が壊滅的になり、そこでぶどう作りを始めたところ、いいぶどうが作れるようになったのでワイン作りを始めたそうです。

北海道の奥尻島は、世界のワインの名産地フランスのボルドー地方とほぼ同じ緯度なのでワイン用のぶどう作りにはピッタリだったそう。潮風によってワインがほんのりしょっぱく、独特の味がしておいしいです。

この奥尻ワインに惹かれた4つのキーワード
(1) 潮風を浴びて育ったぶどう
(2) 特徴的
(3) オンリーワン感を出しやすい
(4) 奥尻島という地域

この商品について「きまじめバイヤーのグルメ放浪記」でも紹介し、販売をしていましたが、TVで紹介されてからさらに売り上げがさらに伸びました。
ただの「ワイン」という紹介より、ストーリーをちょっと聞く(読む)だけで、飲みたくなるでしょう?
そんな商品をこれからも探していきたいと思っています。

Chapter3 日本全国47都道府県の商品を揃えたい。

-今後どのような商品を取り扱いたいですか?

全国の地ビール、地酒を集めたいです。
もともとお酒担当のバイヤーだったこともあり、全国の地ビール・地酒を集めたいと思っています。地方ならではの食べ方・飲み方をお客様にしっかりお伝えし、少しでも興味を持っていただけたらと考えています。


◆一問一答◆

問1:好きな動物は?
犬 トイプードル(オス)を飼っています。マロンは我が家の癒しです。

問2:おすすめの料理屋さんを教えてください。
山梨県にある『中村農場』の親子丼。養鶏場の直売所に併設された食堂で、 ここの鶏肉と玉子がとにかく美味しいです。玉子の臭みがなく、玉子の味、鶏肉のダシ、ご飯粒とのハーモニーを楽しみたい一品です。
美味しすぎて、物産展でイートインもやりました。ぜひ小田急百貨店の店舗にもお越しください。お待ちしております!


株式会社 小田急百貨店

HP:http://www.odakyu-dept.co.jp/
本店所在地:〒160-8001 東京都新宿区西新宿1丁目1番3号
創業:1961年(昭和36年)6月1日
事業内容:百貨店業

関連記事

TOP