第16回 メゾン・ド・ミナミ/シュヴァリエ・デュ・ヴァン 総料理長 ドミニク・コルビ氏 インタビュー

コルビ氏に食に対する想いと食材選びについてお伺いしました。

一人でもカウンターで楽しむことが出来て、こだわりの食材や出汁などを楽しめる『これまでにないフレンチ』を実現したかった。

これまで、ホテルニューオータニをはじめ、伝統的なフレンチの料理長として皆様に料理を提供してきました。
ある時ふと 「1人でも気軽に楽しめるフレンチ」というものが、これまでなかったことに気付きました。

1人でもカウンターで楽しめるような新しいフレンチをつくりたいという思いから、
「メゾン・ド・ミナミ」の『フレンチ割烹』のスタイルが誕生しました。

当店は、これまで培ってきた各地域の生産者と方々のつながりを大切にしています。各地のこだわりの食材をふんだんに取り入れたフランス料理を、こだわりのお酒とご一緒にお楽しみいただけます。

-食材に関するこだわりを教えてください。

ポイントは旬。そしてお客様が食べたことのないものをお出しすること。

食材は、“旬”を大切にしています。
お店には決まったメニューがなく、お出しする食材・料理は1週間ごとに変わります。
また、1度ご来店いただいたお客様が2度目にいらしてくれた際は、以前出した食材や料理は出さないようにしています。
それは、ご来店いただく度に新たな食材の美味しさを知ってもらい、
その季節・時期の1番美味しいお料理を召し上がっていただき、満足してもらいたいからです。

毎月のように各地域を視察し、現地で食材を調理して、美味しければすぐにお店で使用します。

ほぼ毎日、全国から直接食材が送られてくるんですよ。

例えば、こちらは四万十鶏をムース仕立てにしたものです。
岩手県のからし水菜、福島県須賀川市の紫大根、高知県のみょうが等々、
鮮度の良い、旬の食材を使用した前菜に仕立てました。

こちらはメイン料理の、山梨県の鹿のもも肉のジビエです。
通常だと、鹿のもも肉はとても硬くて食べられないのですが、
じっくり丁寧に手を加えると、驚くほど柔らかく、臭みもなくて美味しく召し上がれます。

また、黄色のソースはコリンキー、バターナッツ等の4種類のカボチャを使用し、やさしい甘みに仕上げています。
皆さんこの甘さに大変びっくりされますが、砂糖は一切使っていません。

高知県のさつまいもとピーマンも添えてあり、これらも今が最も旬な食材です。

私は日本に来て24年になりますが、日本をとても愛しています。
日本には美味しい食材がたくさんあるのですが、それに気付いていない日本人の方が多いと感じています。
より多くの方に、食材の魅力や美味しさを知ってほしいと思っています。

 

-店内に装飾のある家紋の意味について教えてください。

家紋には、五感、五味、そして私の5つのポリシーの想いを込めています。

 

この家紋は私のオリジナルで、中央には『CD』とありますが、これは私の名前(Dominique Corby)のイニシャルを表しています。
5枚の梅の花びらには、五感、五味、私の5つのポリシーの想いを込めています。

5つのポリシーとは、「情熱」「楽しい」「余裕」「自由」「速さ」。

私はこの思いを胸に、最高のおもてなしの心で皆様をお迎えいたします。


■メゾン・ド・ミナミ
〒160-0007 東京都新宿区荒木町2-9 MIT四谷三丁目ビル2階
TEL:03-6868-3550
営業時間:18:00~翌2:00
定休日:月曜・日曜・祝日


■シュヴァリエ・デュ・ヴァン
〒160-0007 東京都新宿区荒木町2-9 MIT四谷三丁目ビル3階
TEL:03-6868-5665
営業時間:11:30~14:30 ( L.O.13:30 )
18:00~23:00 ( L.O.22:00 )

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